【独自】日大アメフト 寮から覚醒剤 林真理子氏もトーンダウン

違法薬物問題で、日本大学アメリカンフットボール部の寮に家宅捜索が入った。

寮からは大麻だけでなく覚醒剤成分入りの錠剤も見つかり、名門大学が薬物汚染疑惑に揺れている。

3日午後1時過ぎ、物々しい雰囲気に包まれたのは、東京・中野区にある日本大学アメリカンフットボール部の学生寮。

名門アメフト部に急浮上した大麻疑惑。
見つかったのは大麻だけではなかった。

アメフト部の学生寮から見つかっていた植物片を警視庁が鑑定した結果、大麻と判明。

さらに、同じく寮内で見つかっていた錠剤が覚醒剤だったことがわかった。

3日朝、FNNの単独インタビューに、次のように答えた林理事長。

日本大学・林真理子理事長「きのう私は『一切ない』って言ったのは、不法な薬物が今のところ見つかっていないっていう意味でございます」

名門アメフト部をめぐる薬物汚染の闇が深まっている。

3日、電撃的に行われた家宅捜索。
容疑は、大麻取締法違反と覚醒剤取締法違反。

直前には大学の競技スポーツ担当の副学長らが寮に入っていて、捜索に立ち会っているとみられる。

捜査関係者によると、7月上旬に大学側が寮の内部から植物片と錠剤を発見。

それらを7月19日ごろに警視庁が押収し、鑑定を進めていた。

その結果、植物片は大麻と判明。
さらに錠剤からは、覚醒剤の成分が検出された。

日本大学の林真理子理事長は、2日の取材に「不法な薬物が見つかったとか、そういうことは一切ございません」と話していた。

しかし、3日朝FNNの単独インタビューに応じた際には一転、「きのう私は『一切ない』って言ったのは、不法な薬物が今のところ見つかっていないっていう意味でございます」と話した。

寮で大麻が見つかったこと、また、覚醒剤成分を含む錠剤もあったことがわかったのは、このインタビューの数時間後のことだった。

フェニックスの愛称で知られる日大アメフト部。

大学日本一を決める甲子園ボウルで、歴代2位の優勝21回を誇る強豪チーム。

2017年に大学日本一を決めた時の写真を見ると、勝ち取ったトロフィーをはじけるような笑顔で空に掲げている。

ところが翌年、その栄光に大きな傷をつける出来事が起きた。

日大アメフト部のメンバーが相手チームの選手に全治3週間のけがをさせた、いわゆる“危険タックル問題”。

当時の田中英寿理事長は、取材にひと言も発せず物議を醸した。

その後、脱税事件で有罪判決を受けた田中元理事長。

会見など、公の場での説明は最後までなされなかった。

その田中体制を決別した日大では2022年、林真理子理事長を含め、9人の女性理事が就任。

改革を進め、失墜した日大ブランドを回復させようとしていた矢先に浮上したのが今回の薬物問題。

薬物にくわしい元埼玉県警の雨宮正欣さんは、学生寮から大麻だけでなく覚醒剤成分入りの錠剤が見つかったことについて次のように話す。

法科学研究センター・雨宮正欣所長「少なくとも大麻に飽きたらずに、覚醒剤に手を出したという表現がまさにピッタリだと思います。寮生活で24時間飲食をともにしている。誰か1人が気軽な気持ちで始めて、お前もやるかって言ったとき、断り切れない環境。広まってるというか、薬物を使うことに対しての抵抗感が薄れてるってことが事実なんですよ。非常に危険なことです」

今回の報道を受け、日大の現役学生たちは、「今後、就活で日大を名乗った時にマイナスのイメージを持たれるかもしれないので、全然関係ないのに…。」、「非常に残念だなと…ほかの部やサークルでもないように未然に防止していくのが求められる」などと話した。

世間の注目を再び集めることになった、大学スポーツ界屈指の伝統校。

林理事長は、違法薬物が確認された場合は、会見を開いて対応すると明言している。

3日の捜索を受け日本大学は、「警察の捜査には全面的に協力いたします」とコメントしている。

FNNプライムオンライン
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