夫婦殺害事件で2審も死刑判決 2016年11月8日

夫婦殺害事件で2審も死刑判決
2016年11月08日 18時59分
9年前の、いわゆる「闇サイト殺人事件」で、無期懲役が確定した男が18年前、愛知県碧南市で夫婦を殺害して現金を奪ったなどとして強盗殺人などの罪に問われた裁判で、
2審の名古屋高等裁判所は1審に続いて死刑を言い渡しました。
岐阜県出身の堀慶末被告(41)は、平成19年に名古屋市内で女性を連れ去って殺害した、いわゆる「闇サイト殺人事件」で無期懲役が確定しています。
この事件とは別に、堀被告は平成10年に、碧南市で仲間2人とともにパチンコ運営会社の営業部長夫婦を殺害して現金を奪ったほか、平成18年に名古屋市守山区で、
女性に大けがをさせたうえ貴金属などを奪ったとして、強盗殺人や強盗殺人未遂などの罪に問われました。
裁判で、堀被告はいずれの事件についても殺意を否定しましたが、1審の名古屋地方裁判所で、去年12月に死刑が言い渡され、控訴していました。
8日の2審の判決で名古屋高等裁判所の山口裕之裁判長は、犯行の状況や共犯との共謀から、いずれの事件についても「殺意があった」と指摘しました。
その上で、「2人を殺害した結果は重大で、被告の関与なくしてこのような結果は生じ得なかった。
死刑が重すぎて不当とは言えない」として、1審に続いて死刑を言い渡しました。
判決を受けて碧南市の事件で殺害された夫婦の2人の息子が弁護士を通じてコメントを出しました。
このうち、長男の馬氷一樹さん(26)は「当然の結果だと思います。被告人はこれ以上争わないでほしいと思います」とし、次男の貴成さん(25)は「被告が死刑に
なったからといって両親が戻ってくるわけでもないし、私たちが心から癒やされることもありません」としています。
一方、「闇サイト殺人事件」で堀被告に31歳の娘を殺害された名古屋市の磯谷富美子さん(65)が名古屋市内で記者会見し、「娘の時は2審で死刑判決が覆ったので、
裁判長の棄却という言葉は胸に重く響きました。きょうは私にとっても大きな区切りになると思います」と話していました。

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山口裕之



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