「闇サイト」で知り合い犯行 看護師と「面識なし」

静岡県の山中で29歳の女性の遺体が見つかった事件。監禁容疑で逮捕された男らは、いわゆる「闇サイト」で知り合っていた。  亡くなった内山茉由子さん(29)を知る人は、「大人っぽい、落ち着いた感じのお嬢さん。きれいだね」と語った。  静岡・藤枝市の山中で、浜松市の看護師・内山茉由子さんの遺体が見つかった事件。  これまでの調べで、監禁の疑いで逮捕された40代の男と20代の男が、インターネットのいわゆる「闇サイト」で知り合い、面識のない内山さんを狙って犯行に及んだとみられることがわかった。  内山さんは5月26日午後6時ごろ、浜松市中区のフィットネスクラブの駐車場で、自分の車に乗り込もうとした時に襲われた。  付近の防犯カメラ映像によると、男2人が、内山さんを挟み込む形で、無理やり車内に押し込み、このうち1人が車を運転して、連れ去ったという。  内山さんの遺体は、連れ去られた翌日に、現場山中に遺棄されたとみられている。  面識のない男たちを結びつけたという「闇サイト」。  犯罪をたくらむ者同士が、インターネット上で仲間を募るケースがあるとされている。  2007年8月には、愛知・名古屋市で、いわゆる「闇サイト殺人事件」が発生。  「闇の職業安定所」というサイトを通じて知り合った3人の男が、当時31歳の磯谷利恵さんを車で拉致して、殺害した。  再び起きた、闇サイトをめぐる事件。  磯谷さんの母親は13日、同様の事件が起きたことへの無念さを口にした。  磯谷利恵さんの母親・富美子さんは、「娘の命は何だったのか。せめて、娘が亡くなった時に何らかしてくれたら、まだわたしの中でも、あの子はこういうことをするためだったと、自分のつらさを少し抑える材料にもなったでしょうけど、(闇サイトに関わる事件が)全く同じく繰り返されていることは、娘の命が無駄に終わってしまったんだなと考えてしまう」、「そういうことに手を染める人をストップできる、そういう施策を考えてもらいたい」、「本当に厳罰にして、刑罰を重くしてほしい」などと語った。  捜査本部は、これまでに逮捕された2人のほかにも、犯行に加わったものがいるとみて調べている。