松本悟:IMF・世銀総会NGOの視点

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ニュース・コメンタリー (2012年10月13日)
IMF・世銀総会NGOの視点
中国の台頭がブレトンウッズ体制にも波及
ゲスト:松本悟氏(法政大学国際文化学部准教授)
 第二次世界大戦の戦勝国が、戦後の世界秩序を取り決めた「ブレトンウッズ体制」の中核を成す世銀・IMFまでが、中国を始めとする新興国の台頭によって揺れている。
 今週は世界銀行(世銀)、IMF(国際通貨基金)の年次総会が東京で開かれているが、これまでこうした国際金融機関による途上国の開発援助などに批判的だったNGOなどの市民セクターが、今回ばかりは妙に静かだ。
 世銀、IMF年次総会は180を超える国・地域の財務相、中央銀行総裁などが一同に会する場で、参加者は約2万人にものぼる。元々会場に予定されていたエジプトが政情不安のために急遽東京に変更しての開催だったが、総会開催は東京オリンピックの1964年以来48年ぶりとなる。また、今年は日本の世銀、IMF加盟60周年という記念の年でもあった。
 環境NGOメコン・ウォッチの代表として長年にわたりIMF・世銀総会を見てきた松本悟法政大学准教授は、先進国のNGOの間で世銀・IMF批判が以前ほど大きくならない背景に、国際金融機関の変質と中国の台頭があると説明する。