裁判員に丁寧な説明を 2015年12月16日

裁判員に丁寧な説明を
2015年12月16日 09時58分
8年前のいわゆる「闇サイト殺人事件」で無期懲役が確定した男に、15日、名古屋地方裁判所が別の強盗殺人などの罪で死刑を言い渡しました。裁判員を務めた人などからは「刑の重さを判断する際、
判決が確定している事件を考慮しないよう言われたが難しかった」などの意見が出されました。
これについて専門家は、同じ犯罪で二度処罰するのを禁じた憲法の規定であり、裁判所が丁寧に説明する必要があるとしています。
平成19年に起きた「闇サイト殺人事件」で、無期懲役が確定している堀慶末被告(40)は、平成10年に愛知県碧南市の夫婦を殺害して現金を奪ったなどとして、15日、名古屋地方裁判所で死刑を言い渡されました。
審理は裁判員裁判で2か月近くにわたって行われ、判決のあと、裁判員や補充裁判員を務めた人たちが記者会見しました。
この中では「刑の重さを判断する際、裁判官から判決が確定している事件を考慮しないよう言われたが切り離して考えるのは難しかった」などの意見が出されました。
これについて南山大学法科大学院の丸山雅夫教授は「確定した事件を考慮すると同じ犯罪で二度処罰することになり憲法に違反する。
一般市民から選ばれる裁判員にとっては難しいことなので、裁判所が丁寧に説明する必要がある」と話しています。

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